声が届かぬ壁がある
言葉が歪み、資格の鎧が冷たい夜を包む
けれど
曇天の奥で震える声は
風に乗り
誰かの朝を
そっと晴らす
孤独に慣れた背中
差し伸べる手
言葉にしなかった傷跡に
ひとすじの光が触れる
社会の枠組みを越えて
祈りは
眠らぬまま燃え続ける
違いを恐れず
同じ時代を進む者たちが
それぞれの場所で
鍵となり
門をひらいていく
変わりゆくこの世界で
誇りも孤独も
やさしさも
すべては誰かの進化となり
静かに
心の奥で革命をはじめる
それはもう
誰のものでもない
あなただけの
風のかたち
