人は、知らずにいられない。
それは炎のように燃え、
ときに指先を焼く。
役に立たなくてもいい。
知った、という感触だけで、
心は一瞬、満たされる。
眉間にしわを寄せる人を
尊いと思うのは、
「考えるふり」が社会の通貨だから。
平等とは、
ひとつが平らに見えたとき、
全部もそうであれと願う、
祈りの仮面。
快楽がある。
とても強くて、簡単で、
そして、
他のすべてを壊す快楽が。
金が金を産む世界。
愛も血も通わない通貨が
笑いながら子を増やす。
一番、不自然な繁殖。
盗むことに罪悪を感じない者もいる。
無頼漢とは名ばかりの、
賢く笑う犯罪者たち。
教える者よ、
答えを言うな。
問いを、
まるで光のように
手渡せ。
