3行日記

正しさを語る光の言葉が届かぬ部屋で才能を縛る制度の影が蠢き、耳を塞がれた声が笑われる社会にて、それでも祈りは叫びの形を変え夜明けを待つように灯り続ける。

許されぬ声を黙らせた社会の仮面を剥がしながら、溜まる澱を一枚ずつ紙に写して風に放ち、明日死ぬと呟けば生きる理由が静かに浮かび上がってくる。

矛盾を着た国民が嘲る神と総理の箸の角度に未来を託す午後に、祈りは哲学へと姿を変え、自立の名を冠した信心が誰かの肩に預けられるたび思考は眠りに落ちていき、結婚も政治も信仰も育成も答えは既にAIに預けられたと笑う風が国会前を駆け抜ける。

制度の檻を見上げ虚無者の眼で問い直せば声なき祈りが濁世を穿ち虚構の幸福を脱ぎ捨てた意志となり、誰かの正義の矛盾を噛み砕くようにして痛みを知る者だけが真に光を育てる仕組みを問い続ける中で、変わらぬ社会を許さぬと誓いながら今日もまた誰かの分まで祈る掌がこの孤独を風にさらしてゆく。

雪雨に打たれた缶コーヒーを握りしめながら父の遺言のような題目を唱え退職カードをそっと心にしまい、当たり前が脆く崩れる日常を慈しむように誰もが持つべき信心の火種を手渡された気がして、やりたいことも悔いも寒さもすべて溶かすように今日もまた誰かと共に祈る時の扉を静かに開く。

現実の裂け目に嘘が沈み信心だけが光を放つように早朝の声が一人ひとりの意思を試し、眼鏡越しに映る不条理な社会と向き合いながら私たちは偶然ではない祈りの糸を手繰り寄せ、同じようで異なる明日を一文の真実に変えるべく眠れぬまま自由という名の自立を選び続ける。

目覚めの早さと清々しさ、朝風呂で心が浄化されて、雨の中でも気分は晴れ渡り、共にお題目を唱えて、今日という一日の変化に希望を見出す、しかし言えぬ真実が積み重なり、心が腐らぬよう慎みを持ち、守りたいものを守るために歩む道を選ぶ。

眠る午後に怒りも湧かぬ電車の揺れに包まれながら気を遣わぬ関係に安堵し自己責任を押し付ける社会に雨が降り、善悪よりも生きやすさを重んじ読書という名の盾を手に気持ちを切り替える祈りを掲げて会社へ向かう足は重く、育てることも変えることも諦めた国に呆れながらも誰かの荒い言葉に未来を託すような残酷な優しさが滲んでいた。

機能しない暖房に縮こまる布団の洞窟で孤独を抱きながらも言葉の刃を隠し持ち社会の歪みを想う朝に、才能は資格で測れず正義は票では選べず叫びも届かぬ壁の前で心がざわめく瞬間にただ祈る声が溢れ、誰かのルールではなく自分の言葉で世界と向き合うために私は今日も目を閉じることで目を覚ます。

枯れた雪景色に祈りを撒くような朝の沈黙に染まりながら希望なき政治と助成金の罠に縛られた声が響き、揚げ足と倫理が交差する民意の瓦礫に立ち尽くすたび思想は夢へと姿を変え、淘汰と格差を嗤うロボットに問われる「人の必要とは何か」と消えゆく日本に問いかける。

理不尽に耐えることが美徳とされた鎖の街で中道の剣を心に帯びた声が未来へと灯を継ぎ、利権と偏見の帳に潜む声なき痛みがまだ幼い光を試すとき人の器が裁きを超えて試され、朝の祈りに編み込んだ希望の糸が見えぬ傷を照らしながら沈黙に濡れた叫びを救い上げる。

許されぬ涙に祈りを重ね心の境界を広げながら制度の檻をすり抜けた声が静かに世界を変えていき、箱を壊すのではなく中に灯る意識の火を信じた希望が笑顔という色彩を社会に滲ませ、働けない人も学べない人も生きていいとただ一つの詩を掲げた僕らの選挙が今日も始まる。