「才能なんて、どこにでも転がってる。問題は、それを見つけられるかどうかだ」
恩師の言葉が、今でも胸に残っている。
僕はかつて、誰の声も届かない職場で、自分の価値を見失いかけていた。
与えられた仕事に疑問を持っても、「変わり者」扱いされ、声を上げるたびに周囲から浮いていった。
ただ期待に応えるために働き、気づけば、自分自身を見失っていた。
でもある日、ふと気づいたんだ。
「教えること」こそが、自分にとっての居場所だと。
仕事を1から教える時間。
相手の目が輝く瞬間。
「できた!」と笑ってくれる、その笑顔の奥に、僕は確かに希望を見た。
だから、僕は会社を辞めて、今、自分の手で新しい道を作っている。
それは転職ではない。「誰かの才能を見つけ、育てる」こと。
言葉にならない不安に気づき、そっと背中を押す。
決めるのは本人。
僕はただ、隣で伴走するだけだ。
昨日、地元の集まりに参加した。
進行を任された若者が、ぎこちない笑顔で年配者に囲まれていた。
「若いからやれ」「年上だから黙れ」
この土地にまだ残る、古い空気。
若者は去り、年配者は疲れ、誰の声も届かなくなる未来が、すぐそこまで来ている気がした。
でも、僕はあきらめない。
見抜く目と、育てる力。
それがあれば、未来は変えられると信じている。
それがたとえ、過去の自分を救うための、自己満足だったとしても。
今朝、久しぶりにアラームより早く目が覚めた。
昨日は少しだけ早めに眠ったからだろう。
朝の静けさが心地よい。
早寝早起き。
そんな当たり前のリズムが、少しずつ、自分を整えてくれる。
成功とはなんだろう。
一流企業への就職?富?賞?
それとも、誰かと心を通わせた瞬間だろうか。
私には私の成功がある。
比べる必要なんてない。
たとえ不器用でも、自分が納得できる人生を歩けているか。
それだけが、大切な評価軸だと思っている。
起床は朝7時。
昨晩は好きなゲームをゆっくり楽しんだ。
ほんの少しの幸せが、今日を前向きにしてくれる。
それでも、息が詰まる日がある。
呼吸が浅くなる日もある。
真面目すぎる自分を責めて、誰かの言葉にすがりたくなることだってある。
でも、そんな弱さも、今の私を形づくる大切な一部だ。
「ありのまま」は、まだ遠いかもしれない。
けれど、自分の輪郭を少しずつ描いていく毎日が、
私という地図を作ってくれている。
誰かの成功と比べなくていい。
誰かの地図をなぞらなくていい。
私は、私の道を、歩いている。
