はじめに:A型事業所って聞いたことありますか?
「就労継続支援A型事業所」を初めて聞いた人もいるかもしれません。
これは、一般企業や障がい者雇用枠で働くのに不安がある人に向けて、”訓練”という名目で就労支援を提供してくれる場所です。
障がいのある方がスムーズに社会と繋がり、少しずつ働くことに慣れるための大切な制度です。それがA型事業所です。
僕自身もその利用者のひとり。
現在、2つ目の事業所に通いながら、もう3年が過ぎました。
今回は、リアルな体験を通じて「A型事業所に向いている人・向かない人」についてお話ししたいと思います。
実際のA型事業所の現場はどうなの?
働きながらモヤモヤが積もる日々
正直に言います。僕がA型事業所に通い続けているのは、「転職活動に疲れたから」「少しでも生活費を稼ぎたいから」。
そんな現実的でちょっと消極的な理由です。
A型事業所の運営は、国からの助成金(利用者1人につき月約20万円)や業務の収益で成り立っています。
そのため、事業所によっては“支援”よりも“助成金”を重視しているように感じることも。
僕のいる事業所も、決して支援が手厚いとは言えません。
意見を出しても改善されず、マニュアルは不十分で混乱ばかり。
支援員も障がい特性に対する理解が浅く、業務の中でミスが起きてもそれを正す姿勢は見えません。
就労移行支援と比べてどうだった?
以前、就労移行支援も利用していたことがあります。
大手の事業所でしたが、こちらも“名ばかり支援”という印象が拭えませんでした。賃金も発生しない中で、意味の薄い講義が続き、「何のために通っているんだろう」と感じたこともあります。
A型でも移行支援でも、“支援”が形骸化している現実がある。
これは声を大にして伝えたいところです。
A型事業所に「向いている人」「向いていない人」
向いている人
すぐにでも転職活動をしたい人
まずは少額でもいいから安定した収入を得たい人
一般就労の前に“慣らし”として働く場所を探している人
A型事業所は、1日あたり4時間程度の短時間勤務が基本。
社会保険の関係もあり、長時間労働は難しいのが実情です。
だから「まずは少しずつ働きたい」という人には向いています。
向いていない人
高収入を目指している人
キャリアアップやスキルアップを本気で考えている人
意見を通したり、主体的に働くことを望んでいる人
A型事業所の多くは、単純作業や軽作業が中心。
正直、やりがいを感じにくい仕事が多く、特に以前一般企業で働いていた経験がある人ほど「物足りなさ」や「成長できなさ」を感じやすいと思います。
支援とは何か? 支援員に求めたい視点
僕がずっと感じているのは、支援員のスキル不足です。
障がい特性に対する理解や、伝え方、育成の視点。
これらが欠けていると、どんなに優しい言葉をかけても利用者の心には響きません。
A型事業所に来ている人は、B型より障がいの軽度な人が多い。
その分、“見えない苦しさ”を抱えている人も多いんです。
だからこそ、ただ指示するだけじゃなく相手の背景や気持ちに寄り添う力が必要です。
A型事業所が「人生の足掛かり」となる未来を願って
僕は、A型事業所が「悪」だとは思いません。
むしろ、この仕組みのおかげで社会との繋がりを持てた人もたくさんいると思います。
でも、助成金目的で運営している法人が存在しているのも事実。
見学や体験通所を通じて、“自分に合った場所かどうか”を見極める目が必要だと感じます。
人生は長い。
転職して高収入を得る道も、独立して生きていく道もある。
A型事業所は、そのための“きっかけのひとつ”であるべきだと思っています。
最後に:読んでくれたあなたへ
ここまで読んでくれて、本当にありがとう。
この記事は、A型事業所の現場で実際に働いている僕だからこそ伝えられる“生の声”です。
支援する側も、される側も。
もう一度、「本当の意味での支援って何だろう?」と考えてみませんか?
変わるのは難しいかもしれない。
だけど、まずは知ることから始まります。
誰もが自分のペースで、自分らしく働ける社会に、少しでも近づきますように。
